受信用アンテナチューナーを作ってみる
アンテナチューナーについてネットで調べてみると、様々な方の記事がネットで参照可能であった。しかし、私の知識で理解可能な具体的な計算方法や理論を解説しているものは見つけられなかったので、ネットの記事を参考にアンテナチューナーを作ってみる。アマチュア無線(送信)をするつもりはないので、受信専用、耐圧も考えずに作ってみる。

今回は、調整範囲が広いという記事もあったので、T型にしてみた。
回路図
ポリバリコン
ポリバリコンは270pF×2、20pF×2となっているものをaliexpressで購入。270pF、2つを並列にして540pFとして使った(計測してみると20pFくらい~550pFくらい)。

コイル
コイルはジャンク箱に入っていたフェライトのバーに0.6mmΦのポリウレタン線を巻いて作った。様々なネット記事を見たが理屈がよくわからなかったので、タップの位置、巻き数は適当。中波帯もカバーできないかと、2回ほど作り直した。
動作確認
動作確認といっても、IC-R6では確認に難があるので、nanoVNAなるものを購入して、SWRを確認しながら、ミノムシクリップを使って、タップ毎の適応範囲を調べる。
このやり方が正しいかどうか不明。インピーダンス整合?がこの分野では大切らしい。単純な交流理論では電力消費を最大化する場合は、抵抗成分を合わせる必要があると思い込んでいたが、無線工学の分野ではインピーダンスを整合させることが優先されている・・・?。
動作確認しているとタップとバリコンの容量一杯のところの狭間でSWRが下がらない部分がところどころ出てくる(適当なコイルなので仕方がない)。また、フェライトで作ったためか、インダクタンスが高めのようで、周波数の高い領域で合わせるのは難しい。なので、ポリバリコン3を付けたタップ切替も用意してみた。この方法だと周波数帯によってはインダクタンスを可変しているのと同じ・・・はず(交流理論では)。
結果、適当なワイヤーアンテナで試した結果、ポリバリコン3無しで、約200kHz~17.4MHzまで、ポリバリコン3有りで、43MHzまでSWRを1.5以下にすることはできた。
アンテナとしては、当初長いものを用意してみたが、長いものを都度、張るのは、面倒だし、家族の合意形成に難があるので、3m程度のものを用意してみた。
早速、IC-R6につないで、試してみる。
室内でIC-R6(標準添付のアンテナ)で文化放送1134kHzを聞くとシグナルは1。
そもそも、標準のアンテナは中波帯ではそれほど感度は良くないようだ。3m程度のリード線アンテナで、アンテナチューナを使ってみると振り切れるようにはなった。ただ、3mのリード線だけでもシグナルは十分になる(アンテナチューナの効用はそれほどない)。
次に9650kHzの”朝鮮の声”なる放送を聞いてみる。
標準アンテナでもノイズ交じりだがシグナル9オーバーで聞こえる。アンテナチューナーを通するシグナル強度は変わりないが、かなりノイズが少なく感じる。効果はあるようだ。
おやじの所感
昔に比べていろいろ便利になった。nanoVNAというツールがあるといろいろ便利だ。すばらしい。しかも、それほどお値段も高くない。使い方もyoutubeを見れば概ね理解できてしまう。
ワイヤーアンテナのインピーダンス変換用のコイルは、
有限会社 大進無線 のWebサイト(
KIT-DAM-HF-BCL)を見させて頂いて作ってみた。フェライトコアは、T50-26相当と書かれたものをAliexpressで購入して使ってみた。インピーダンスはある程度整合できてるようだが、nanoVNAで測ってみると、大進無線社のものよりSWRは低くは出なかった。
大進無線社のWebサイトには、様々な情報が記載されていた。無線分野はそれほど詳しくなく、30年以上前の知識しかない私には大変勉強になる。惜しみなく情報を出されていることは大変ありがたい。感謝。