2023/11/04

屋内でMLAを使う

MLAを作ってみた

MLA(マグネチックループアンテナ)

MLAについては、多数の情報がWebで確認することができる。ワイヤーアンテナや標準のアンテナを使って、IC-R6で短波~中波を受信してみると、接続の仕方でノイズが増えたり、受信感度が悪かったりするのでMLAを作ってみた。
ケーブルは、昔、購入した5D-2V 3m強を使用。コネクタ部はIC-R6に接続するのでSMAにしたかったが、ケーブルの取り回し上、心線をはんだ付けできそうにないので、手持ちのBNCコネクタ+BNC→SMA変換コネクタで実現した。写真はコネクタ部を割りばしとテープで補強している。


計測

200kHz~50MHzの範囲で、nanoVNA(nanoVNA-saver)でインピーダンス他を測ってみる。
VSWR
インピーダンス

抵抗成分、リアクタンス分

抵抗成分は1.52~118Ω、リアクタンス分は-j107~j105Ωの範囲。

使ってみると・・・

AM放送では、標準のアンテナに比べると明らかに受信性能が高くなった。MLAは磁界を受信するということであり、周辺のノイズの影響されにくいそうだが、混信が多く、あちこちの周波数帯で何らかの音声が聞き取れる。

マッチング回路?

Webサイトの中には、マッチング回路なるものを実装しているものもあり、基本は直列に接続したコイル(インダクタ)とコンデンサである。これがなぜマッチング回路なのかは理解できなかったが、BPF(バンドバスフィルター)と考えれば、混信を減らすことができそうである。
そこで、直列のインダクタ+コンデンサを入れるために計算をした上で、いろいろ試した結果でコアの種類と巻数で組み立ててみた(適応範囲を200kHz~50MHz程度までとしてポリバリコンの容量を前提)。
なるべく、アミドン社製のコアで、適応周波数範囲内になるようには試みたが、巻数が多くなる等を考慮し、周波数の低い領域は北川工業社製にしてみた。T-50-26については、Aliexpressで購入したもので、相当品とのことだが、確かなものかは不明。インダクタンスは100kHzでの計測で確認している。実際にはアンテナが持つリアクタンス分(容量性と誘導性)や製作上の都合(配線インダクタンスや浮遊容量等)がある考え、表の値通りにはならないはず。適当に対処する。

実装実験

GTR-28016-20のコアで作ったコイルで、IC-R6に接続して、長波から中波帯域で試してみる。
バリコンで調整すると、少し、ノイズは増えた感じだが、混信は気にならない程度に減少した。長波帯域で聞こえた混信はほぼクリア。Qは低い感じで、バリコンは適当でも感度・ノイズはあまり変らない。VSWRをnanoVNAで計測してみると以下の通り。

200kHzではVSWRは良いが、周波数が高くなるとVSWRは高くはなっている。

考察

MLAでは、直列のLCでBPFを実装すると混信は気にならなくはなる。しかしながら、LC直列が入ったためか、インピーダンス整合はより必要な感じである。


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